SANJI

東海エリア最大級

電話番号

ブーケと結婚指輪の意外な共通点

ブライダルブーケ
はじめに

結婚式を象徴する2大アイテムといえば、ブーケと結婚指輪です。どちらも新郎新婦にとって大切な存在であることは間違いありません。愛し合うふたりが特別な思いを込めて準備しますが、この2つには相通じるものがあることをご存知でしょうか。
今回は、あまり知られていないブーケと結婚指輪の意外な共通点についてご紹介します。

1.ブーケとは

ブーケとはフランス語で「bouquet」と書き、「花束」を意味します。生花のほか、プリザーブドフラワーやアートフラワー(造花)、ドライフラワーであっても花束であれば「ブーケ」です。
ブーケは本来、花束全般を指す言葉ですが、日本では結婚式で使用することが圧倒的に多いため、「ブーケといえば結婚式用の花束」というイメージが定着しています。

1-1.ブーケの由来

結婚式に花嫁がブーケを持つようになった由来は諸説ありますが、その始まりは20世紀に入る頃といわれています。当時ヨーロッパでは、結婚を約束した男性から女性に花を毎日のように贈る習慣がありました。そこから徐々にスタイルが変化し、結婚式の当日の朝、花婿が花嫁にブーケを贈るようになったと伝えられています。

また、男性がプロポーズをするときに野原に咲く花を摘み、それを花束にして女性に結婚を申し込んだことから、プロポーズ時にブーケを贈る習慣も生まれました。
花束を差し出されプロポーズを受けた女性は、その答えがOKなら受け取った花束の中から1輪を抜き取り男性の胸ポケットに差し込むことで返事の代わりとしました。
男性の胸に差したこの花をブートニアと呼び、現在でも結婚式の新郎の胸に1輪の花を飾ることが通例です。

1-1-1.虫よけや厄除けの目的もあった

ヨーロッパでは、古くから虫よけとしてハーブが使用されていました。そのことから、ハーブを集めた花束は、花嫁の厄除けやお守りの意味も込めて、結婚する女性が持つようになったといわれています。
ハーブを虫よけとして使う西洋の習慣は、遠く海を渡った日本にも伝わり、現在では虫よけアロマスプレーとして、ナチュラル志向の若い女性や子育てママなどを中心に広く愛されています。

1-1-2.花冠はブーケより歴史が古い

花冠の歴史はブーケより古く、19世紀前半のヨーロッパが始まりとされています。
当時は結婚式の際に、白いギンコウバイやオレンジの花で作られた花冠を頭に載せていました。
花冠の白いギンコウバイには「純潔」、オレンジの花には「子宝に恵まれる」という意味が込められ、まさに花嫁の幸せを象徴するアイテムとして大切に考えられていました。

日本の結婚式で花冠はお色直しや2次会などのサブアイテムとして使用されることが多く、ブーケほど目立つ存在ではありません。しかし最近では、その可憐な美しさが若い女性を中心に注目を集めています。

1-2.ブーケトスの意味

ブーケトスとは、花嫁が挙式後にブーケを投げて参列者に渡すイベントの1つで、14世紀イギリスが発祥といわれています。
当初、ブーケトスにはブーケを受け取った人が次に結婚するというジンクスはなく、参列者全員に対して感謝の意味を込め、幸せのお裾分けをする目的で行われました。
また、不公平をなくすための気遣いとして後ろ向きにブーケを投げるスタイルが定着し、それが今なお引き継がれています。

2.ブーケと結婚指輪の共通点

ブーケや結婚指輪は、将来を誓ったカップルにとってどちらも大切な存在です。それぞれ別個のアイテムとして分けて考えられがちですが、そこには意外と知られていない共通点があります。

2-1.結婚指輪と同様にブーケはふたりの「愛の証」

ブーケは、ただ単に花嫁を美しく飾るためのウェディングアイテムというだけではありません。前述の通り、ブーケはかつて男性がプロポーズの際に「愛の証」として女性に贈っていました。
この行為は婚約指輪や結婚指輪を贈ることと重なり、ブーケには同じ意味が込められていることが分かります。

2-2.結婚するふたりの心をつなぐ

OKの返事代わりに男性へ送り返す「ブートニア」はもらった花束から抜いた1輪であり、ブーケとブートニアに深い結びつきがあることも忘れてはいけません。
この由来を踏まえて、現在の結婚式でもブーケとブートニアは同じ花の種類で製作されます。

ブーケとブートニアはいわば結婚するふたりの心をつなぐものであり、この点でも結婚指輪の持つ役割と共通していることは明らかです。

2-3.花冠と指輪に込められた共通の意味

花冠は、輪になっているその形状から「リングブーケ」とも言われ、いわゆるブーケの一種として捉えられています。
花冠の円の形は、切れ目がないことから「永遠」を意味しています。また、花同士を強く結んで作られている様は、昔から「固い絆」の象徴とされてきました。

いっぽう、結婚指輪における円の形も、花冠と同様に「永遠の愛」を表しています。結婚指輪や婚約指輪は、古代ローマ時代には鉄で作られていました。当時、非常に強固な素材として大切に扱われていた鉄を指輪にすることは、花冠と同じく結婚するふたりの「固い絆」を約束するものでした。

ブーケより歴史の古い花冠においても、やはり結婚指輪と共通した思いや願いが込められていたことがうかがい知れます。

3.ブーケを選ぶときの注意点

ブーケにはさまざまな種類があります。そのためいざ選ぼうとしても、たくさんの中から最適な1つを決めることに難しさを感じている新郎新婦は実に多いです。

ブーケを手に結婚式を挙げる機会は一生に一度しかありません。だからこそ、自分に合った最高のデザインを選びたいと願う気持ちは当然のことでしょう。
結婚式という人生最大の節目に、名実ともに彩りを添えてくれるのがブーケです。
ここでは、結婚式当日に花嫁をより輝かせるためのブーケ選びの注意点についてお伝えします。

3-1.結婚式でよく使われるブーケ

3-1-1.ラウンドブーケ

ラウンドブーケとはその名の通り丸い形のブーケのことで、正面からは円形に、横からだとドーム型に見えるようにデザインされたものです。コロンとした形は愛らしく、どのようなウエディングドレスにも合わせやすいため、ブーケの定番となっています。
大ぶりな花でも小ぶりな花でも制作しやすく、花の種類によって雰囲気をガラッと変えることができます。

3-1-2.キャスケードブーケ

キャスケードブーケとは英語で「小滝」を意味し、滝が流れおちるような流線型のデザインが特徴です。上の部分は丸いラウンドの形で、下に向かってだんだん細くなる逆三角形となっています。
高さもあるため華やかで存在感があり、大ぶりの花を中心に大小さまざまな花やグリーンをふんだんに使って仕上げる正統派ブーケです。

3-1-3.オーバルブーケ

オーバルブーケとは、横長の楕円形のデザインを指します。丸いラウンドブーケよりもボリュームがあり、左右の両端は少し垂れ下がったように仕上げられています。
作り込みすぎない自然な形は肩の力が抜けた印象で、ナチュラル志向の女性を中心に人気を集めています。

3-1-4.クレッセントブーケ

クレッセントとはフランス語で「三日月」を意味します。下向きの三日月のように弧を描いたデザインはシックかつエレガントなイメージで、一味違ったブーケを探している女性や大人の女性の間で注目されています。

3-1-5.和風ブーケ

和風ブーケは、神前式の結婚式や和装での披露宴でよく使われるブーケです。一般的に丸い手まりの形をしたものが多く、ピンポンマム(丸い形をした菊)や組みひもなどの和風の素材を使うことで、着物でも違和感のないおしゃれなブーケができあがります。

3-2.お色直しや2次会でよく使われるブーケ

3-2-1.バッグブーケ

バッグブーケは名前の通り、バッグの形をしたブーケです。持ち手となるハンドルがリボンなどで作られていて、キャンドルサービルなどの際、腕に掛けて両手を空けることができるため重宝されています。

3-2-2.ボールブーケ

ボールブーケはどこから見ても丸い形をした、ボール状のデザインのブーケです。歩くたびにゆらゆらと揺れるデザインは花嫁のかわいらしさを際立たせるとともに、参列者の視線を集め、その後の話題にも事欠かない存在感があります。

3-2-3.花冠

花冠は、ヘッドドレスとして頭に飾るブーケです。おそろいの花材でリストレット(手首に巻く装飾ブーケ)を作り、コーディネートを楽しむこともできます。
選ぶ花の種類や大きさによって雰囲気が大きく異なります。あまり大きな花を選ぶとボリュームが出すぎて、可憐さに欠けたデザインとなってしまいます。小ぶりな花をつなげたり華奢なデザインを選んだりすることで、全体的なバランスも良くなります。

3-3.ブーケを選ぶときのポイント

ブーケを選ぶ際、自分の好みだけで決めてしまうと、当日になって「何だかイメージが違う……」とがっかりしてしまう場合があります。
ブーケ単体で見たときと、実際にドレスを着て結婚式の会場で手に持ったときとでは印象が異なって見えるケースもよくある話です。
それは、「全体のバランスを見る」という視点が欠けているときによく起こります。
結婚式当日になって後悔しないよう、ブーケを選ぶときのポイントを押さえておきましょう。

3-3-1.ウエディングドレスとのバランス

ブーケを選ぶとき、ウエディングドレスのデザインとのバランスを考える必要があります。
マーメイドラインやスレンダーなIラインのドレスに、丸い形のラウンドブーケや楕円形のオーバルブーケでは、どこかやぼったく見えてしまいます。
縦ラインが強調された、スラッとしたデザインのウエディングドレスなら、キャスケードブーケやクレッセントブーケなど、同じく縦のラインが強調されたブーケが良く合います。

反対にAラインやベルライン、プリンセスラインなどのフワッとしたイメージのウエディングドレスなら、ラウンドブーケやオーバルブーケ、キャスケードブーケなど、丸みのあるブーケがなじみます。

個性的なブーケを選ぶなら、ウエディングドレスはシンプルなデザインにすると両方が引き立つでしょう。

3-3-2.会場とのバランス

結婚式の会場の規模や雰囲気を考慮してブーケを選ぶことも大切です。荘厳な教会で結婚式を行うのに、小ぶりの華奢なデザインでは、印象が薄く会場の存在感に負けてしまいます。反対に、アットホームな会場でゴージャスなサイズのブーケでは悪目立ちしてしまいます。
また、結婚式場に飾る装花との兼ね合いも大切です。ブーケと会場装花のイメージがかけ離れていると、統一感が感じられず、見る人にちぐはぐな印象を与えてしまいます。

結婚式を行う会場や雰囲気、参列者の人数なども含めて、全体的なイメージを想像しながらブーケを選んでいくと、違和感のないバランスの取れたものが見つかります。

3-3-3.身長や体格も考慮

ブーケは花嫁が手に持ってこそ、その魅力を発揮します。ですから、ブーケは花嫁とのバランスがとても重要なことは言うまでもありません。
背の高い人が小ぢんまりとしたラウンドブーケを持っていたり、反対に背の低い人が縦長のキャスケードブーケを持っていたりしたら、やはり見る人は違和感を持ってしまいます。また、ぽっちゃりさんが横長の丸いオーバルブーケを持っていたら、どうしても膨張して見えてしまいます。
結婚式は女性にとって人生最大の晴れ舞台です。自分の身長や体格も考慮して、一番きれいに魅せてくれるブーケを選びましょう。

3-3-4.使いたい花の種類や副素材はデザイナーと相談

結婚式に人一倍こだわり、自分らしさを大切にするふたりなら、ブーケに対しても強い思い入れを持つことでしょう。花の種類も厳選し、ブーケにリボンやフェザー(羽)、ラインストーンなどのビジューを取り入れる人も多くいます。
ただし、季節によってはそろえるのが難しい花もあります。また、花の種類や色によっては副素材に色移りすることや、逆に取り入れたい副素材と花の相性が悪く、繊細な花を傷つけてしまうこともあります。

理想のブーケをトラブルなく完成させるためには、専門家であるフラワーデザイナーとよく相談して決めることが一番です。

まとめ

ブーケと結婚指輪はどちらも結婚を象徴するものであり、女性の憧れそのものです。
ブーケは単に花嫁を美しく飾るアイテムと考えられがちですが、実は結婚指輪と同様に深い意味が込められています。どちらも新郎新婦の新たな門出を彩る特別な存在といって良いでしょう。「永遠の愛」を目に見える形にして表現した物、それがブーケと結婚指輪なのです。

自分たちならではの、晴れ舞台により一層の輝きを添えてください。