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結婚指輪の歴史をひもとく〜歴史、由来、成り立ち〜

結婚指輪の歴史

はじめに

結婚指輪は、永遠の愛を誓ったカップルが結婚式で交換し、毎日のように身に着けるウェディングの定番アイテムとして今や当たり前のように存在しています。何事も簡略化が進む近ごろでは結納時の婚約指輪を取りやめたり結婚式を挙げなかったりするカップルも増えていますが、結婚指輪だけは用意するという方がほとんどではないでしょうか。

今では当たり前になった結婚指輪ですが、一体いつ、どこで始まったのでしょうか。
今回は結婚指輪の歴史や成り立ちについて紹介するとともに、結婚指輪にまつわる疑問についてズバリ解決していきます。

1.結婚指輪とは

結婚指輪とは、結婚を誓った男女が婚姻関係を結んだ証として身に着ける指輪のことで、マリッジリングとも呼ばれています。
新郎新婦がペアでそろえるパターンが多く、主に結婚式で2人が永遠の愛を誓った後に互いの薬指にはめて交換します。

リクルート総研「結婚トレンド調査2018」によると
結婚指輪を購入した人は98%以上と圧倒的割合を示し、指輪は誰が決めたかの質問では「二人で」と回答した人が85%にも上っています。

ふたりで仲良く選んだ結婚指輪を毎日のように身に着けることで、互いの絆がより深まっていくのでしょうね。

1-1.結婚指輪と婚約指輪の違い

結婚指輪はふたりが結婚した証として互いに贈り合います。日ごろから身に着けることを前提としているため、仕事や日常生活の邪魔とならないよう、シンプルで飽きの来ないデザインを選ぶ傾向にあります。
そうはいっても女性は男性よりも華やかなタイプを好み、控えめながらもダイヤモンドなどの宝石をあしらったタイプを結婚指輪とする人も増えています。

一方の婚約指輪は、結婚を約束する証として男性が用意し、女性へ贈ります。結婚指輪と違い、ダイヤモンドを中央に取り付けたタイプが主流で、結納や両家顔合わせなどの機会に婚約記念品としてお披露目されます。
婚約指輪は結婚指輪よりも値段が高く、毎日のように指にはめるというより特別な日に楽しむ格上げジュエリーとして使われることがほとんどです。

ただし最近では、「婚約指輪をタンスの中に眠らせておくのはもったいない」「もっと気軽にファッションとして楽しみたい」と考える女性が増え、親戚・友人の結婚式といった慶事のほかに旦那さまとのデートや雰囲気の良いレストランでの食事、パーティーなどで積極的に活用する風潮にあります。

2.結婚指輪の歴史と成り立ち

婚約指輪を贈るしきたりは古代ローマ時代から始まったのに対して、結婚指輪の歴史はそれよりずっと浅いようです。
ここでは結婚指輪の歴史や指輪を交換する意味、そして古くから受け継がれた言い伝えについて深く探っていきます。

2-1.指輪の歴史は婚約指輪が先

指輪の歴史は結婚指輪よりも婚約指輪の方が先といわれています。婚約指輪は婚姻関係の約束が成立した時に贈るものとして、古代ローマ時代にはすでにあったといわれています。
ローマ時代は家と家の結び付きによる子孫繁栄が目的で結婚が決まったため、婚約指輪を受け取ることは婚姻契約を受諾する行為として非常に重い意味がありました。

2-2.結婚指輪の起源は9世紀

結婚指輪は、9世紀に当時のローマ教皇ニコラウス1世が指輪を結婚の証として認めたことが始まりといわれています。
結婚指輪の交換についての記録は、1027年ミュールの『ローマの結婚指輪の起源』にあります。
そこには「花婿は花嫁に金の指輪を、花嫁は花婿に鉄の指輪を渡し交換している」と記されています。このようにして、徐々に結婚指輪の交換が広まっていきました。
13世紀にはヨーロッパ中で結婚時に指輪を交換することが一般的となり、今でもその風習は途絶えることなく受け継がれています。

ちなみにその頃のヨーロッパでは、男性は結婚指輪を贈ることで花嫁に貞操を求め、女性はその指輪を身に着けることで生涯にわたり貞節を誓っていました。
当時の結婚指輪にはただ単に指を華やかに飾る物としてではなく、もっと深くて重い役割があったのですね。

2-3.結婚指輪の交換に込められた意味

結婚指輪を交換する意味は、大きく分けて2つあります。

1つは互いが永遠の愛を誓い、それを「見える化」したもの(=指輪)を交換するという意味です。
指輪はその丸い形から、「途切れることのない=永遠」を意味し、いつまでも終わることのない愛の象徴に見立てたというわけです。

もう1つは「家同士の契約の証」という意味です。
中世のヨーロッパでは、結婚は2人だけの問題ではなく、一族と一族が親戚関係となってつながるという深い意味がありました。互いの家が特別に紋章の彫られた指輪を交換することで絆を深め、より強固な信頼関係の構築にも役立てていたのです。

2-4.結婚指輪は魔よけや幸運をもたらすものと信じられていた

結婚指輪に限らず、古代から指輪には目に見えない神秘の力が宿っていて、魔よけの効力があると信じられていました。古代エジプトでは不死のシンボル「昆虫スカラベ」の指輪が用いられ、古代エジプトでは銀の指輪は邪悪なものから身を守るもの、そして宝石のついた指輪は霊力が宿るものとして伝承されてきました。
その他、兵士が戦場へ赴くときに無事を願った家族が指輪を渡すこともありましたし、地域によっては人生の節目に幸運を祈って身に着ける習慣もありました。

昔から指輪には身に着ける人の幸運を祈ったり災難から遠ざけたりする願いが込められていました。それは結婚指輪も例外ではありません。
愛する人がいつまでも幸せでありますように……結婚指輪は見返りを求めない愛を具現化したものであり、当時の人も身に着けているだけで計り知れないパワーを感じていたことでしょう。

2-5.結婚指輪を左手薬指にはめる理由

結婚指輪を左手薬指にはめる理由も、古い歴史に由来しています。
古代ギリシャでは、心臓と左手薬指が太い血管でつながっていると考えられていました。人の命と直結する指に指輪をはめることで、互いの心を強く結びつけていたのですね。
その風習が現在でも受け継がれ、遠く離れた日本でも結婚指輪は当然のように左手薬指に交換されます。はるか昔の異国の習わしに思いをはせると、現代の日本にいる私たちにも特別な思いが湧いてきそうです。

3.ズバリ解決!結婚指輪にまつわるQ&A

いざ結婚指輪を検討する頃になると、気になることもたくさん出てきます。せっかくならモヤモヤとした心配事は全部スッキリ解決させてから購入したいですよね。ここでは、結婚指輪にまつわる疑問にズバリお答えします。

3-1.結婚指輪はおそろいじゃないとダメ?

一般的に結婚指輪はペアで売られていますが、夫婦がおそろいでなくても構いません。
男女のどちらか一方が気に入らなくて指輪を着ける楽しみが半減するくらいなら、それぞれが好みのものを選んで毎日嬉しい気持ちでいられる方がよっぽど幸せです。
おそろいでなくても、刻印を同じにしたり素材を共通にしたりと工夫もできます。

3-2.結婚指輪はいつ頃買うの?

リクルート総研「結婚トレンド調査2018」のデータによると、婚約指輪の購入時期として最も多いのは挙式の6カ月前の13.3%で、次に3カ月前、4カ月前、5カ月前と続きます。
要は、挙式の3~6カ月前に購入するのが主流のようです。

デザインやサイズによってはオーダーから完成まで4~6週間かかる場合もあります。
ただでさえ忙しい時期です。「式までに指輪が間に合わなかったらどうしよう……」などと余計な心配事を増やさないよう、3カ月前には購入しておくと安心ですね。

3-3.結婚指輪はどんな時に外す?

結婚指輪は毎日着ける人が大半です。外すタイミングは人それぞれですが、手を洗うときや入浴時、水仕事のときに外すパターンが一般的です。中には、紛失を避けるために片時も外さない人もいます。

3-4.結婚指輪に石が付いていてもいいの?

結婚指輪のデザインに決まりはありません。最近では 女性の結婚指輪にダイヤモンドなどの石が付いているデザインも多くあります。
また、機能性や使いやすさを重視するのであれば石を控えめにするとか、服などに引っかかりにくいなどシンプルなデザインを選んでもよいでしょう。

3-5.結婚指輪って買い替えるもの?

結婚指輪を買う時は一生モノと考えて慎重に選ぶ人が大半ですが、年齢とともに好みが変わったときや流行の変化で買い替えるカップルもいます。
買い替えるタイミングは、結婚記念日や節目となる行事に合わせてなどさまざまです。
夫婦そろって買い替えるパターンもあれば、女性だけ新調することもあります。
これまでの結婚指輪を大事にしたいとの思いからリフォームをする場合もあります。

3-6.指輪の素材の定番人気は?

結婚指輪の素材で最も人気が高いのはプラチナで、次がゴールドです。結婚指輪の素材には決まりはありません。好みの素材を自由に選ぶことができます。
毎日使うものなので、お手入れがしやすく飽きの来ないものを見つけることが大事です。
金属アレルギー対策としてチタンなどの特殊素材を選ぶカップルもいます。

3-7.結婚指輪は結納時に必要?

結納時には婚約記念品として婚約指輪を準備することが一般的なので、結婚指輪については用意がなくても問題ありません。
ただし、デザインによってはオーダーしてから手にするまで時間がかかるケースもあります。焦ることのないように早めに準備しておくと、気持ちに余裕も生まれます。

3-8.サイズが合わなくなってしまったら?

結婚当初は自分にピッタリのサイズでも、年齢とともに指のサイズが変わってしまうことはよくある話です。
結婚指輪がきつくなって指にはめられなくなってはもったいないですし、反対にゆるくなってなくしてしまっては大変です。着け心地が気になった時には、早めにお店に行ってサイズ直しをお願いしましょう。

3-9.結婚指輪は法事の場でつけていいの?

基本的に弔事や法事でも結婚指輪は身に着けていて構いません。
ただし、ダイヤモンドなどの石が付いているものや輝きのあるタイプの指輪は外すことも先方への気遣いです。そういったものを着ける場合は、光る部分を指の内側に回しておく配慮が必要です。

3-10.結婚指輪の日常のお手入れ方法は?

結婚指輪の普段のお手入れとしては、柔らかい布で拭いたり、中性洗剤を薄めたぬるま湯につけてこすり洗いをしたりすると汚れが落ちます。
結婚指輪は毎日の生活の中で、汗や皮脂、ホコリ、化粧品などによって意外と汚れています。
良い状態で長く使うためにも、小まめなお手入れを心がけましょう。
購入店によっては無料のクリーニングサービスもあります。気軽に利用したいですね。

まとめ

結婚指輪のルーツは9世紀のローマにありました。今では夫婦が当たり前のように身に着けていますが、昔の結婚指輪には婚姻の契約と貞操を誓った証としてずっしりと重い役割が課せられていたことに驚くばかりです。

これから始まるふたりの歴史を一番近くで見守ってくれる結婚指輪。左手薬指に互いの存在を感じながら、夫婦で歩む人生の道のりをいつまでも輝いたものとしてください。