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結納で仲人を立てる場合、どんなふうに頼めばいい?

仲人の立て方

はじめに

結婚を決めたふたりにとって、最初に行われる正式な行事といえば結納です。
結納は時代とともに簡略化が進み、結納自体をしないカップルも増えています。
一方、きちんと仲人を立てて行う結納スタイルも、結婚へ向けての欠かせない一過程としてけじめを重んじる家を中心に、今なお大切に考えられています。

いざ仲人を立てて結納をしようと決めても、周囲に経験者が少なくなってきた今、何をどうしたら良いか分からないことばかりで戸惑うカップルも少なくありません。
今回は結納を行う時の仲人の頼み方やお礼の方法、その後のお付き合いのマナーについてご紹介します。

1.仲人とは

「仲人」の意味を調べると、大辞林 第三版では以下のように解説されています。

なこうど【仲人】
〔「なかびと」の転〕
人と人との間に立って、橋渡しをすること。また、その人。特に男女の仲をとりもって、結婚の仲立ちを務める人。媒酌人。「-をする」「-をたてる」
コトバンクより)

仲人は結納から結婚までを取り仕切り、結婚するふたりだけでなく両家の間を取り持つ大切な役割を担っています。中にはお見合いから間に入り、男女を引き合わせて結婚まで見届けることもあります。

仲人は別名「月下氷人」とも呼ばれています。これは中国に伝わる縁結びの神「月下老」と「氷上人」を組み合わせた言葉であり、仲人が良縁をつなぐ名誉ある役割であることを表しています。

仲人とのお付き合いは結婚した後も続き、人生の、あるいは結婚した夫婦の良き先輩として心の支えとなったり相談に乗ったりしてくれる大切な存在で、古くから親も同然の間柄とされてきました。

それではまず、仲人はどのようにして始まったのか、そして具体的には何をしてくれるのかをご説明しましょう。

1-1.仲人の歴史

仲人の始まりは、古墳時代までさかのぼります。
というのも、日本書紀に書かれた内容に
「仁徳天皇40年の2月、雌鳥皇女(めとりのひめみこ)をお妃にするため、異母弟の隼総別皇子(はやぶさわけのみこ)を仲立ちにした」とあり、「仲立ち」が「仲人」を意味するものであったことに由来しています。

鎌倉時代には、現在の形により近い仲人像へと変遷を遂げます。
雅な平安時代から乱世へと移り変わっていくにつれ、結婚は家と家との結びつきという考え方が主流となり、両家の間に入る存在として生まれたのが今でいう仲人です。

そして江戸時代には「肝煎り業」と呼ばれるようになり、仲人を職業とする人々が現れました。この時代は互いの身分によって結婚相手が決められていたため、仲人が斡旋する「見合い」を経て結婚することが当たり前でした。

明治時代には「高砂業」や「媒人」と呼び方が変わるもののその役割は変わらず、大正を経て昭和中期頃まで、仲人は結婚するためになくてはならない存在でした。

一方、仲人なしの結婚が広まったのは昭和後期以降のことで、ごく近年の考え方といえます。

1-2.仲人の種類

仲人には、「引き合わせ仲人」と「頼まれ仲人」の2種類があります。

1-2-1.引き合わせ仲人

引き合わせ仲人は、縁談から結納、結婚式、披露宴までをお願いするときの仲人です。
お見合い結婚のときは、ふたりを引き合わせた人がそのまま仲人を務めることが多く、その役割や責任は大きなものです。

ただし、昔のように“両家のしきたりや価値観の違いを調整したり、それぞれの家の相談に乗ったりして角が立たないように上手く収める”といった骨の折れる仕事は現在ではほとんどありません。

1-2-2.頼まれ仲人

頼まれ仲人は、一般的に結納の段階でお願いして、結婚式、披露宴まで立ち会ってもらうときの仲人です。結納に仲人を立てず、結婚式と披露宴のみお願いするパターンもあります。
最近ではさらに簡略化して、結婚式と披露宴の媒酌人のみを頼む「名誉媒酌人」という形が増えてきました。

1-2-3.媒酌人や世話人、立会人との違い

仲人と似たような言葉に、「媒酌人」「世話人」「立会人」があります。
どれも同じと勘違いして呼び方を間違えては相手に対して失礼なこととなります。ここで、それぞれの意味を改めて理解しておきましょう。

1-2-3-1.媒酌人

媒酌人は、その役割が結婚式と披露宴に限られています。挙式に立ち合い、披露宴では新郎新婦のプロフィール紹介、なれそめなどをスピーチすることもあります。
その他、披露宴の席は2人の横に配置され、身の回りの世話をし、新郎新婦のプロフィールやなれそめなどをスピーチで紹介することもあります。
お見合いや結納から仲人を立てている場合は、仲人がそのまま式当日の媒酌人を務めることがほとんどです。

1-2-3-2.世話人

世話人は、まだ出会っていない男女を引き合わせる人のことです。世話人の役割は、縁談の話を持ちかけ、お見合いのときに両家の間に入り、婚約まで見届けお世話します。
婚約が決まり結納、結婚へと動き出したら、世話人が仲人と名前を変えてそのまま両家を取り持つパターンが一般的です。

1-2-3-3.立会人

立会人は、結婚式で夫婦宣誓のときの証人として壇上に上がります。
仲人や媒酌人も誓約の証人となりますが、立会人は挙式に限定されていることが特徴です。
教会での結婚式や人前式で頼まれることが多く、式での新郎新婦のサポートや結婚証明書への署名、結婚宣言を行います。

人前式で参列者全員が立会人の役割を兼ねている場合は、新郎と新婦それぞれから指名された代表人が結婚証明書にサインをします。

立会人は家と家を結びつけるような特別な役割は担っていないため、多くの場合、新郎新婦がそれぞれの親しい人にお願いしています。

2.仲人の頼み方

結納で仲人を立てると決めたのはいいけど、どうやって頼んだら良いのか分からない……そう悩んでしまうカップルは意外と多いものです。
人に何かを正式にお願いする機会など、これまでほとんどなかった若い2人なのですから無理もありません。

仲人をお願いする相手は目上の立派な人であることが多く、失礼があってはいけないと思うとますます緊張してしまいますよね。

今後良いお付き合いを続けるためにも、誰にどのように頼めばいいのか、きちんとマスターしておきましょう。

2-1.仲人を頼む手順とマナー

基本的に結納は結婚式の3~6カ月前に行われます。結納から結婚まで年をまたいで行うことを良しとしない地域もあり、その場合は年内に結納と結婚の両方が済むように計画します。

ふたりの結納・結婚のスケジュールが決まったら、できるだけ早く仲人へ依頼しましょう。
仲人の責任は重大なため、引き受けるにしても心の準備が必要です。断られる可能性もゼロではありません。
また、仲人さんのスケジュール上の都合もあります。ギリギリになって焦ることのないよう、早め早めに行動しましょう。

2-1-1.まずは電話か手紙で連絡する

いきなり家まで押しかけても、先方は困ってしまいます。簡単に返事ができる類のものではないため、まずは電話か手紙で連絡しましょう。
結婚する2人のうちのどちらか、または両親と親交の深い間柄であれば、より関係の深い人が連絡を取ります。

2-1-1-1.電話で打診するときのマナー

電話をかけるときは時間帯に注意します。
朝の早い時間や夜遅い時間は、失礼となるため控えましょう。失礼のない時間帯として、午前9時から午後8時までを目安としておくと良いでしょう。

携帯電話にかけるときは、まず話してよいタイミングかどうか確認することが大切です。今まさに電車に乗るところだったり外出するタイミングだったりしたら、迷惑となるからです。
「折り入ってご相談(お願い)したいことがあるのですが、今、お話ししてもよろしいでしょうか」と伺い、「いいですよ」と了承を得てから話を始めます。

電話は声のトーンやスピード、大きさによって相手の受ける印象が大きく異なります。特に緊張すると早口となってしまいがちです。
あらかじめ伝えたいことをまとめてメモし、手元に置いておくと落ち着いて話すことができます。

少なくとも次の点は伝えましょう。

  • 結婚が決まったこと
  • 仲人をお願いしたいこと
  • 結納や結婚の日時、場所
  • 結婚相手の大まかな情報(名前や人柄、仕事内容など)

話が終わったら、相手が電話を切るのを待ちます。電話は、目上の人や敬うべき相手から先に切るのがマナーだからです。
話し終えたところでホッとして、さっさと自分から切ることのないよう、先方が受話器を置くのをじっと待ちましょう。

2-1-1-2.手紙で打診するときのマナー

手紙は電話より儀礼的で改まった連絡手段としておすすめです。
手書きの文章は味わい深く、心のこもった誠実な気持ちがじかに伝わり、相手の胸に響きます。

メールやSNSなどの便利なツールが世の中の主流となる中であえて手紙を送る行為は、日本の伝統行事にふさわしい振る舞いとして、特に仲人を務めるような目上の人に喜ばれます。
なお、正式な手紙の書き方には一定の型があります。基本的な構成にのっとって書いていきましょう。

◆手紙の基本的な構成
手紙の文章は、基本的に「前文」「主文」「末文」「後付け」で構成されています。

〈前文〉
1.頭語(拝啓、謹啓、前略など)
2.時候と安否の挨拶
主文〉
3.起こし言葉(さて、ところでなど)
4.本文(本来伝えたい要件)
〈末文〉
5.結びの挨拶
6.結語(敬具、謹白、草々など)
〈後付け〉
7.日付
8.署名
9.宛名

なお、頭語と結語には決まった組み合わせがあり、それぞれに格があります。
「拝啓―敬具」の組み合わせが最も一般的ですが、目上の人へ改まった文章を書く時には「謹啓―謹白」の方がふさわしく、好印象を与えます。

以下は一例として参考にしてください。

▼▼▼▼▼

謹啓(注1)
新緑が目にまぶしい季節となりました。
○○様におかれましてはお変わりなくお過ごしのこととお喜び申し上げます。

さて、このたび私は△△△△さんと結婚する運びとなりました。
結納は令和●年●月●日、結挙式披露宴は令和●年●月●日に執り行う予定です。
つきましては、○○様御夫妻にぜひ私どもの仲人をお願いしたいと存じます。
○○様御夫妻の互いを尊重し合い助け合うお姿は、私たち2人が見習うべき理想の結婚だと常日頃から思っていました。

お引き受けいただけると大変うれしく存じます。
○○様のご都合の良い日に、改めて2人で挨拶に伺う所存でございます。
まずは書面にてお願い申し上げます。
末筆ながら、ますますのご活躍とご多幸をお祈り申仕上げます。
謹白

令和◎年◎月◎日
□□□□(自分の名前)
○○○○様(相手の名前)

▲▲▲▲▲

(注1)頭語が格の高い「謹啓」「謹呈」のときは改行しますが、一般的な頭語のときは1文字だけ空けて文章を続けます。

もう少し踏み込んだことを書き添えたい場合は、最後に追伸という形で付け足すと伝わりやすい文章となります。

2-1-2.2人で改めて挨拶に伺う

電話や手紙で了承を取ったら、後日改めてふたりで出向き、正式に仲人の依頼をします。両親と親しい関係の人なら、両親が同行しても喜ばれるでしょう。
先方にも出迎えの準備があるため、前もって誰と何人で伺うか伝えておくことも大切です。

挨拶に伺う時のマナーとして、服装は正装を意識したものとします。男性ならスーツ、女性はスーツまたはジャケットにワンピースやスカートが望ましいでしょう。アクセサリーはパールなどの半透明な物にとどめ、華美とならないように気をつけます。暑い季節だからといってナマ足で訪問することはマナー違反です。

手土産も忘れずに持参します。先方の好物が分かっていたらベストですが、迷ったら小分け包装された日持ちのするお菓子を選ぶと無難です。
また、健康上控えている食べ物はないかリサーチしておくことも気遣いの1つです。

持ち物として、手土産の他に自分たちのプロフィールや身上書を用意しておくとふたりのことが伝わりやすく、仲人にとっても、結納や結婚式までに目を通して確認しておけるため重宝します。

挨拶が済んだらその後は連絡しなくてよいというわけではありません。結納のスケジュールや段取りなど、こまめに連絡を取って、晴れやかに当日を迎えられるようコミュニケーションを取っていきましょう。

2-2.仲人の選び方

仲人を選ぶ際、特に決まりや条件、資格などは必要ありません。
以前は「尊敬する目上の円満な夫婦」が前提とされていましたが、現在では独身の人でも夫婦ではないふたりに頼んでも問題ありません。
また、新郎側の関係者から選ばなくてはいけないものでもありません。

ただし、新郎新婦だけで勝手に決めると後で両親から不満が噴き出してもめる可能性もあります。仲人を頼む前に、あらかじめ両家の了承を得て、皆が納得した人を選ぶことが大切です。

また、誰に頼んでも構わないとはいえ、一度お願いしたら変更することは容易ではありません。その先も長いお付き合いとなることを考慮し、候補者を挙げた中から慎重に選ぶようにしましょう。

2-2-1.こんな人が仲人におすすめ

仲人はふたりの大切な門出を見届け末永く応援してくれる立場の人です。
周囲から信頼されている人、親身になって相談に乗ってくれたりアドバイスをしてくれたりする人、自分たちが尊敬する人を思い浮かべてお願いすると安心です。

次のような人は特におすすめです。

  • 職場の上司や先輩
  • 学生時代の恩師
  • 新郎新婦のことを良く知っている人
  • 家庭円満な夫婦
  • 親の知人
  • 2人が出会うきっかけとなったような人

自分たちが憧れている夫婦や、理想とする家庭を作った人に頼むことができたらベストです。

2-2-2.仲人に向いてない人

ふたりの都合や勢いだけで決めてしまうと、相手に思わぬ負担をかけてしまう恐れがあります。仲人に向いてない人を理解しておくことも大事です。

相手に過度な負担を強いては迷惑となり、後々の関係にも影響してしまいます。次のような人は控えた方が良いでしょう。

  • ふたりのことを全く知らない人
  • 多忙で時間に余裕がない人
  • 体調のすぐれない人
  • 結婚に対してネガティブな考えを持っている人
  • 介護など家庭に事情を抱えている人

2-3.結納・挙式・披露宴、どこまで頼む?

仲人を頼む場合、結納、挙式、披露宴のどこまでをお願いしたいのか、はっきりと伝えておくことも重要です。
結納だけかと思っていたから、結婚式のことは準備していなかった……などと解釈の行き違いがあっては、お互いにとって良い結果は生まれません。

最近では挙式、披露宴の媒酌人のみをお願いする「頼まれ仲人」が主流ですが、結納だけ仲人をお願いし、結婚式は仲人を立てずに自由な形で行うカップルも珍しくありません。

自分たちの考えているプランを仲人にも話して、同じ意識のもと結婚準備を進めることが一番です。

3.仲人へのお礼は?

結納の仲人は両家を取り持ち、結納の儀式を滞りなく進行するという大役を担うわけですから、プレッシャーも相当なものです。
事前の準備の大変さや、何事にも気を遣う精神的負担も考えれば、感謝の気持ちをきちんと形にすることが相手への誠意でもあります。

仲人を快く引き受けてくれたことに対するお礼は、当然のマナーとしてスマートに渡したいものですね。

お礼は基本的に「御礼(謝礼)」、「御酒肴料(ごしゅこうりょう)」、「お車代」、「お土産」の4種類に分かれます。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

※金額や渡し方については、地域や両家の考え方によって異なる場合があります。後々トラブルとならないよう、両家で話し合って決めていくことが大事です。

3-1.御礼(謝礼)

御礼は、結納に立ち会ってくれたことに対する謝礼です。
金額に決まりはありませんが、結納金の10~15%を目安として10~25万円を渡すことが多いです。

正式結納(仲人のみが両家を往復するスタイル)の場合は仲人の負担が大きいため、御礼も結納金の10~20%とやや多めに設定されます。
同じように、結納の前のお見合いからお世話になっているときもやはり御礼は結納金の10~20%を用意します。
最近最も多い略式結納(女性宅やホテルなどに両家が集まるスタイル)の場合は、結納金の10%程度が一般的です。

御礼は両家がそれぞれ用意する、あるいは折半します。包む金額も地域や家によって考え方が違うことがあるため、事前に両家で確認し合っておきましょう。

3-1-1.御礼の渡し方

御礼はご祝儀袋に包みます。
水引は金銀または紅白の「結びきり」、あるいは「あわじ結び」を選びます。
「結びきり」「あわじ結び」はどちらも固結びの形状で、 1度結んだらほどけない=二度と繰り返さないという意味が込められています。

これは、何回も繰り返してほしくない慶弔時(結婚や葬儀)に使われる結び方です。
ほどいて何回も結び直しができる「蝶結び」の水引を使わないよう注意しましょう。

表書きは「寿」または「御礼」、名前の部分は両家の連名とするのが基本です。
正式には結納後一両日中に仲人の家まで出向いて渡しますが、最近では結納が終了した後、当日のうちに渡すことの方が一般的です。

3-2.御酒肴料(ごしゅこうりょう)

「御酒肴料」はお祝い膳(結納後に仲人にふるまう食事)を囲まないとき、食事の代わりとして渡します。
結納後がちょうど食事の時間帯にあたるときは「御酒肴料」と一緒に「折詰め(お弁当)」を渡すこともあります。

金額は、仲人夫妻2人分に相当する額として2~3万円程度が相場です。

3-2-1.御酒肴料の渡し方

御礼と同様に金銀または紅白の「結びきり」、あるいは「あわじ結び」の水引を使ったご祝儀袋に入れます。

表書きは「御酒肴料」、名前の部分は両家の連名とするのが基本です。
御酒肴料は女性側が用意することがほとんどですが、中には両家で折半するケースもあります。
結納当日に手土産等と一緒に渡します。

3-3.御車代

御車代は、仲人が移動に使った交通費として用意します。
本来ならば、仲人の交通手段を確認して両家で手配することが望ましいですが、実際は仲人が自分で手配することが多く、その代わりにお渡しする現金が「御車代」です。

正式結納などで仲人が何回も移動した場合は、その都度御車代を包みます。

金額は、仲人の家から結納が行われた場所までのタクシー往復料金代相当で計算します。たとえ実際は仲人が公共交通機関や自分の車を使ったとしても、一番楽な方法(タクシー)で来てもらいたいという気持ちを込めて用意しましょう。

細かい端数まで計算するのではなく、切りの良い金額とします。
遠方の場合は、新幹線や飛行機代なども含めて計算します。
逆に家が近くて少額となってしまいそうなときは、あえて金額を多めにして体裁を整えます。

3-3-1.御車代の渡し方

御礼等と同様に金銀または紅白の「結びきり」、あるいは「あわじ結び」の水引を使ったご祝儀袋に入れます。
金額が少ない(1~2万円以下)時は、あまり大げさなご祝儀袋は不釣り合いです。小さめのものや、水引や熨斗(のし)は印刷された簡易的なご祝儀袋の方がスマートです。

表書きは「御車代」とします。
御車代は両家が片道分ずつ用意するのが主流です。
結納当日に手土産等と同じタイミングで渡します。

3-4.手土産

結納では、結納品を納める男性側への心配りとして、女性側から男性側へ引き出物の「手土産」を渡します。
仲人にも同じように手土産を用意しましょう。

内容は季節の果物やその土地のお菓子とします。地方によっては縁起物(赤飯など)を準備することもあります。
仲人に遠方から来てもらうときは、持ち帰りの負担を考慮して、重くないもの、かさばらないものを選ぶことも気遣いの1つです。
金額は5,000円~1万円程度の品物が一般的です。

3-4-1.手土産の渡し方

手土産は結びきりの金銀、または紅白水引の「のし紙」を付けて両家の連名とします。風呂敷で包む方法が結納の場にふさわしいですが、持ち帰りの手間を考慮して紙袋を使っても失礼ではありません。

ただし、渡す際は紙袋から取り出して中身を両手で持ち、胸の高さから丁寧に渡すようにしましょう。
結納が終わったタイミングで御礼や御車代と一緒に渡します。

3-5.実はお礼より仲人の持ちだしの方が多い!?

仲人へのお礼ってアレコレ合計すると結構な額だな。もしかして仲人さんって儲かって役得!……そう思う人がいるかもしれませんね。いえいえ、そんなことはありません。

仲人だって準備が必要です。
結納にふさわしい衣装を用意することから始まり、着付けやヘアメイク、交通費、さらに住まいが遠方で念のためにと宿泊したらその費用もかかります。

そして仲人も結婚祝いを用意します。結納から挙式披露宴までを担う仲人の場合は、結婚祝いとして夫婦で7万~10万ほど包むのが相場です。

仲人を頼まれると出費がかさみ、実はお礼の額より持ち出しの方が多くなることもあるのです。

また実際にかかった金額だけでなく、見えない苦労や気配りは計り知れません。
仲人を引き受けるということは、お願いする側が思っている以上に大きな決断であり、仲人の負担を考えるとお礼を渡すことは至極当然のマナーだということが分かります。
自分たちのことで手いっぱいとなりがちですが、両家そろった状態で最大限の敬意と感謝の気持ちを込めて、1つ1つの品を丁寧に渡しましょう。

4.結婚後の仲人とのお付き合いマナー

仲人との関係は、結婚式が終わったらそれでおしまいというわけではありません。昔は仲人といえば親同然の関係であり、一生のお付き合いが前提でした。
現在は仲人と結婚するふたりとの間柄によっては、いつまでもお付き合いが続くことを負担と捉え、一定の期間を過ぎたら徐々に挨拶の形を簡素にしていくパターンが主流です。
どこまでのお付き合いをするべきなのか、あらかじめ夫婦や両家の家族間で意見を一致させておくと気持ちも楽になります。

次のようなご挨拶は、仲人への欠かせないマナーとして押さえておきましょう。

  • 新婚旅行の挨拶
  • お中元
  • お歳暮
  • 年賀状
  • 出産内祝い
  • 転居
  • 転職

職場の上司や先輩、身近な人にお願いする、いわゆる「頼まれ仲人」の場合、お歳暮やお中元のご挨拶は通常3年程度続けます。
ただし、翌年から突然ご挨拶をやめたら先方も心配してしまいます。

お中元や御歳暮の挨拶を、角を立てずにやめるには、徐々に減らしていく方法がおすすめです。
ちなみにお中元と御歳暮では、お歳暮の方が大切に考えられています。やめるならお中元が先です。

手順としては

  1. お中元の金額を前年より減らす
  2. その年のお歳暮の金額も前年より減らす
  3. 翌年はお中元をやめて、代わりに暑中見舞いのはがきを送る
  4. その年のお歳暮は前年同様に減らした金額の物を贈りお礼状を添える

内容は、

  • これまでの感謝の気持ち
  • 来年からはご挨拶の形を変え、お歳暮は今後失礼させていただくこと
  • 年賀状でこれまで通り近況報告させていただくこと
  • 大切に思う気持ちに変わりはなく、引き続き良い関係を築いていきたいこと

など。

その他、転職や転居などをやめどきとしても無難に収まります。
いずれにしても相手に失礼のないよう誠実にふるまい、感謝の気持ちをきちんと伝えることが大切です。

まとめ

結納は、結婚式を控えたふたりにとって最初に訪れる大きな節目です。時代の流れで結納の形は簡素化傾向にありますが、日本ならではの歴史ある行事として、今なお大切に考えられています。

両家のご縁を結ぶ仲人は結納のまさに要であり、その役割の重さは今も昔も変わりはありません。
仲人とは将来に渡って長くお付き合いが続くことを理解した上で、両家で相談しながら選び、失礼のないように頼みましょう。

結納は、本人同士はもちろんのこと、両家や仲人も含め皆にとって幸せな歴史の始まりです。
ぜひ、笑顔と一緒に忘れられない思い出を刻んでください。